地域包括ケアの中の「予防」と鍼灸

介護や支援の仕組みというと、「介護が必要になってから使うもの」と思われがちです。 実は国の仕組みでは、介護が必要になる前からの「予防」も大切な柱のひとつとして位置づけられています。この記事では、その全体像と、 元気なうちから使える選択肢を紹介します。

地域包括ケアの5本柱と「予防」

住み慣れた地域で暮らし続けられるように、市町村ごとに「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」の5つを一体で整える仕組みを「地域包括ケアシステム」と呼びます。

このうち「予防」は、介護が必要になる前から、からだの働きを保つための取り組みです。 「歩く力が落ちてきたかも」と感じはじめた段階から使える支援が、地域にいろいろあります。

元気なうちから使える選択肢

どれか一つが正解ということではなく、状態や生活に合わせて組み合わせるものです。

  • 通いの場(体操教室・サロン)

    地域の公民館などで開かれる、体操や交流の集まりです。社会福祉協議会や住民グループが運営しています。

  • 介護予防・日常生活支援総合事業

    市町村が行う介護予防の事業です。要支援の認定を受けた方や、体力の衰えが気になる65歳以上の方が対象です。

  • 通所リハビリテーション(デイケア)

    医師の指示のもと、施設に通って理学療法士などによるリハビリを受けます。

  • 鍼灸・あん摩マッサージ指圧

    国家資格を持つ施術者によるケアです。症状が出る前から、からだを整える目的でも利用されています。神経痛や腰痛症など慢性的な痛みでは、医師の同意書があると健康保険(療養費)の対象になる場合があります(健康保険を使わない利用もできます)。

  • 訪問リハビリテーション

    外出がむずかしい方のご自宅に、リハビリの専門職が訪問します。

どれが合うかわからないときは、お住まいの地域包括支援センターに相談すると、 状態に合わせた組み合わせを一緒に考えてくれます。

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執筆・監修: 長野県針灸師会 副会長(日本鍼灸師会 健保委員)

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